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二世帯住宅を完全分離にすると、費用は結局いくらかかるのか。何坪あれば建てられるのか。調べても相場のレンジばかりで、はっきりした金額が出てこないと感じていませんか?
悩んでいる人完全分離型にするといくらぐらいかかるんだろう?
各メーカーでどれくらい違いがあるのか知りたいな〜。
広さは何坪ぐらいがいいのかな?
こんなお悩み解決します。
この記事で分かること
結論から書きます。わが家は完全分離型の二世帯住宅を延床71坪で建て、建築工事費は7,177万2,800円(坪単価101万円)でした。諸費用まで含めた総計は7,285万2,800円です。
2021年6月に契約し、2022年4月に引き渡しを受けたときの金額です(約5年前)。積水ハウスの坪単価は2026年時点で135〜155万円が目安なので、いま同じ家を建てるとこの金額では収まりません。
筆者は積水ハウスの鉄骨「イズ・ロイエ」で完全分離の二世帯住宅を建てた施主で、入居5年目になります。
二世帯住宅の費用を検索すると「完全同居型の1.6〜1.8倍」といった相場のレンジばかりが出てきます。実際にいくら払ったのかを書いている記事は、ほとんどありません。
この記事では、わが家の見積書をもとに実額を3段階で公開します。そのうえで30坪から70坪までの坪数別の費用目安と、入居5年目の施主が出した「何坪にすべきか」の結論をお伝えします。
二世帯住宅は「どのタイプにするか」と「何坪にするか」で価格が大きく変わります。下のツールでタイプと坪数を選ぶと、記事内のデータをもとにした価格帯の目安がその場でわかります。動かして比べてみてください。



二世帯住宅を建てようとしている方の参考になれば嬉しいです!
本サイト内の一部画像は生成AIツールで作成しています。
わが家が完全分離の二世帯住宅にかけた費用は、建築工事費で7,177万2,800円です。延床71坪なので、坪単価は101万円になります。
2021年6月に契約し、2022年4月に引き渡しを受けたときの金額です(約5年前)。同じ仕様でも、いまは同じ金額にはなりません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ハウスメーカー | 積水ハウス IS ROY+E(イズ・ロイエ)/鉄骨2階建て |
| タイプ | 完全分離型の二世帯住宅(上下分離) |
| 延床面積 | 71坪(約236㎡) |
| 世帯別の内訳 | 親世帯30坪(100㎡)+子世帯38坪(125㎡)+1階と2階の玄関スペース(土間)約3坪 |
| 建築工事費(税込) | 7,177万2,800円 |
| 坪単価 | 101万円 |
| 契約・引き渡し | 2021年6月契約/2022年4月引き渡し |
延床71坪のうち、親世帯が30坪、子世帯が38坪です。残りの約3坪は、1階と2階の玄関スペース(靴を脱ぐ土間)にあたります。
玄関は1階と2階にそれぞれ1つずつあり、独立しています。ただしその土間同士が扉1枚でつながっていて、普段は閉めたまま完全分離として使っています。
外に出ずに行き来できる扉を1枚だけ残した形です。親の急変や介護が心配で完全分離を迷っている方には、ここがいちばん参考になると思います。



完全分離だからといって、内側の行き来を全部なくす必要はありません。扉を1枚残しておくだけで安心感がまったく違います。
積水ハウスの坪単価と総額の内訳は、公式の目安・実勢価格・わが家の実例を分けて解説しています。


完全分離にすると、生活に必要な設備がまるごと2セット必要になります。
二重になったのは、キッチン・浴室・洗面・トイレ・玄関・給湯器、そして配管です。打ち合わせのあいだ、設備は単純に2倍になるイメージで見積もりを眺めていました。
ただし、正直に書いておきたいことがあります。設備がいくら上乗せになったのかは、わが家の見積書からは逆算できませんでした。キッチンも浴室も本体工事費の一式に含まれていて、1つずつの金額が出てこないためです。
見積書から「2セット分だ」とはっきり読み取れたのは、次の2つだけでした。



エアコン6台は、71坪で2世帯だからこその台数ですね!
完全分離型の見積もりを見るときは、「設備が2セット入っているか」を最初に確認してください。1セット分の金額のまま比較すると、後から数百万円単位でずれます。
わが家が払ったお金は、3つの段階に分かれています。ここを分けて見ないと、他社の「〇〇万円で建つ」という数字とは比べられません。
| 段階 | 金額 | 中身 |
|---|---|---|
| ①本体工事費(建物だけ) | 5,390万円 | ダインコンクリート・シーカス・瓦屋根を含む |
| ②建築工事費(税込) | 7,177万2,800円 | ①+設備・付帯工事・外構・解体−値引き+消費税 |
| ③総計(建築資金合計) | 7,285万2,800円 | ②+諸費用108万円 |
広告やブログで見かける「〇〇万円で建ちました」は、①の本体工事費を指していることがほとんどです。わが家も本体だけなら5,390万円ですが、実際に払ったのは7,285万2,800円でした。差は1,895万2,800円あります。
②の建築工事費の中身は、見積書ではこう並んでいました。
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 本体工事費用 | 5,390万円 | ダインコンクリート・シーカス・瓦屋根 |
| 設計業務報酬料 | 120万円 | — |
| 太陽光発電設置費 | 244万円 | 7kw相当・パワコン2台分 |
| 照明工事費 | 65万円 | — |
| カーテン工事費 | 60万円 | — |
| アンテナ工事費 | 23万円 | — |
| 性能評価・長期優良申請費 | 14万円 | — |
| エコキュート+床暖房 | 185万円 | LDに床暖房 |
| エアコン | 115万円 | 6台分 |
| 地盤改良工事費 | 0円 | 基礎補強が不要でした |
| 換気システム(スマートイクス) | 129万円 | — |
| 屋外給排水工事費 | 105万円 | 附帯工事 |
| 外構・造園工事費 | 212万9,000円 | 附帯工事・キャンペーン適用後 |
| 解体工事費 | 255万9,000円 | 附帯工事・アスベストなし |
| 値引き4種 | −394万円 | 内訳は下の表 |
| 小計(税抜) | 6,524万8,000円 | — |
| 消費税+調整額 | 652万4,800円 | — |
| 建築工事費(税込) | 7,177万2,800円 | — |
値引きは4種類で、合計394万円でした。
| 値引きの種類 | 金額 |
|---|---|
| ダインコンクリート割引 | −129万円 |
| シーカス(制震装置)割引 | −19万円 |
| スマートイクス割引 | −35万円(6月中のキャンペーン) |
| 提携割引(紹介割引) | −211万円 |
| 合計 | −394万円 |
外壁のダインコンクリートと制震のシーカスで、合わせて148万円の割引です。この2つはセットで案内されました。
提携割引の211万円は、2世帯・延床71坪・建築工事費7,177万円という規模だから出た金額です。1世帯・30坪台の家で同じ額が引けるわけではありません。金額をそのまま期待しないでください。
③の諸費用108万円の内訳は、印紙代3万円・火災保険(10年一括)55万円・登記費用34万円・水道分担金1万円・住宅ローン諸費用15万円です。
なお、この7,285万2,800円に土地代は入っていません。もともと建っていた家を解体しての建て替えなので、土地の購入費は0円でした。解体工事費の255万9,000円は②に含まれています。



土地から買う方は、ここにさらに土地代が乗ります。総額を考えるときは必ず分けて計算してください。
実際の資金計画書がこちらです。施主名・建築地・敷地面積はマスクしています。


わが家の見積書の内訳と、見積もりを無料でもらう手順はこちらでまとめています。


相場でいうと、完全分離型は完全同居型のおよそ1.6〜1.8倍以上です。同じ坪数でも、設備が2セット必要になるぶん高くなります。
完全分離型の二世帯住宅を建てようとした場合、2世帯分の生活スペースが必要になります。
またキッチンや水回りをそれぞれ分けるので、単純に設備費用も2倍かかります。
もし坪単価70万円のハウスメーカーで延床面積60坪の完全分離型の二世帯住宅を建てようとすると、
坪単価 70万円 × 延床面積 60坪 = 4,200万円 +(設備費用×2)
ざっくり計算するとこのぐらいの費用がかかってくることになります。



もちろん各ハウスメーカーによって実際にかかる費用は様々ですので、イメージとして捉えてもらえればと思います。
完全共有型や部分共有型との価格差で言うと、以下のような差があると言われています。
完全同居型と比較すると、部分共有型は約1.3倍、完全分離型は約1.6倍~1.8倍以上費用が高くなります。
ホームズHP:二世帯住宅の建築費用はどれくらい?
ただし、この倍率そのものを裏づける公的な統計は見つかりませんでした。そこで、土台になる相場として国の調査による注文住宅の平均額も並べておきます。
| 出典 | 数字 | この数字の定義 |
|---|---|---|
| 国土交通省 令和7年度 住宅市場動向調査 報告書 (2026年7月17日公表) | 注文住宅の住宅建築資金 全国平均 5,233万円 延べ床面積 122.2㎡ | 土地代を含まない建物だけの金額です。注文住宅全体の全国平均で、二世帯住宅に限った数字ではありません |
全国平均は延べ床122.2㎡(約37坪)で5,233万円です。完全分離の二世帯住宅は延床50坪以上になることが多いので、この平均より大きくなるのが前提と考えてください。上の倍率は、この土台の上に乗るイメージです。



では、ハウスメーカーの概算ではどのくらいになるのか、調べた情報を整理しましたのでご覧ください。
今回は代表的なハウスメーカーとして以下の4つを抜粋して調査しました。
| メーカー名 | 一条工務店 | セキスイハイム | ミサワホーム | 積水ハウス |
|---|---|---|---|---|
| 坪単価 | 60万〜80万 | 65万〜85万 | 60万〜70万 | 70万〜100万 |
| 相場 | 3,500万〜4,500万 | 4,000万円前後 | 3,000万〜4,500万 | 4,500万〜6,000万 |
こちらはあくまで参考価格ですが、どのメーカーも二世帯住宅にした場合でもだいたい坪単価に比例して建物の相場も変わってくることが分かります。
実際には間取りによって建築費用は変わってくるので、検討しているハウスメーカーに間取り作成をお願いし、見積もりを出してもらってから契約することをおすすめします。
上の表は2022年9月の調査時点の数字です。2026年8月1日に4社の公式サイトを確認しましたが、坪単価を公表しているメーカーは1社もありませんでした。そのため推測で書き換えず、当時のまま残しています。あくまで目安としてご覧ください。
代わりに、公式資料で裏が取れた最新の数字を3つ挙げておきます。いずれも2026年8月1日に確認したものです。
| 出典 | 数字 | この数字の定義 |
|---|---|---|
| 積水ハウス 2026年度1Q決算 (2026年6月4日発表) | 1棟あたり単価 5,673万円 | 注文住宅・引渡ベース・積水ハウス単体。坪単価ではありません |
| 積水化学工業 2026年度1Q決算説明会 (2026年7月31日発表) | 坪単価 121.6万円 平均床面積109.1㎡ | 連結販売会社・戸建ベース。セキスイハイムを含むグループ全体の数字です |
| 住宅金融支援機構 2025年度フラット35利用者調査 (2026年7月24日公表) | 注文住宅の平均所要資金 4,262万円 平均床面積118.4㎡ | 全国平均。土地代は含みません(土地を買って建てた「土地付注文住宅」は5,313万円)。二世帯住宅に限った数字ではありません |



わが家の坪単価101万円は2021年6月の契約当時の数字です。積水ハウスの1棟あたり単価は2024年度の5,248万円から5,673万円まで上がり続けているので、同じ間取りでもいまはもっとかかると考えてください。
坪数別の目安は、坪単価×坪数で計算できます。完全分離だからといって、坪単価そのものが跳ね上がるわけではありません。
下の表は、坪単価70万円〜100万円で計算した建物価格の目安です。前のセクションの4社比較表がこのレンジに収まるので、その幅をそのまま使っています。
| 延床面積 | 建物価格の目安 | 計算根拠 | 完全分離での使い勝手 |
|---|---|---|---|
| 30坪 | 2,100万〜3,000万円 | 70〜100万円×30坪 | 1世帯15坪ずつ。かなり窮屈です |
| 35坪 | 2,450万〜3,500万円 | 70〜100万円×35坪 | 1世帯17.5坪ずつ。親世帯を絞る前提 |
| 40坪 | 2,800万〜4,000万円 | 70〜100万円×40坪 | 1世帯20坪ずつ。ここから現実的に |
| 45坪 | 3,150万〜4,500万円 | 70〜100万円×45坪 | 子世帯に子供部屋を1つ確保できます |
| 50坪 | 3,500万〜5,000万円 | 70〜100万円×50坪 | 一般的な一軒家に近い間取りが入ります |
| 60坪 | 4,200万〜6,000万円 | 70〜100万円×60坪 | パントリー・ファミクロまで取れます |
| 70坪 | 4,900万〜7,000万円 | 70〜100万円×70坪 | 広いバルコニーやランドリールームも |
| 71坪(わが家の実例) | 7,177万2,800円 | 101万円×71坪 | 親世帯30坪+子世帯38坪+土間3坪 |
この表は建物にかかる費用の目安です。外構・解体・諸費用・土地代は含みません。わが家の坪単価101万円は外構と解体まで含んだ建築工事費から出した数字なので、上の7段階より条件が広い点にご注意ください。坪単価の幅は本記事の4社比較表(2022年9月調査時点)に基づく目安です。
「40坪の二世帯住宅は狭いですか?」という質問をよく見かけます。答えは「同じ広さで2つに割るなら狭いです」。40坪を等分すると1世帯20坪(約66㎡)で、マンションの2LDKくらいの感覚になります。
ただし、世帯ごとに広さの差をつければ数字ほど狭くはなりません。わが家も親世帯30坪・子世帯38坪と、8坪の差をつけています。夫婦2人の親世帯と、子育て中の子世帯では必要な部屋数が違うからです。



坪数は「合計何坪か」より「どちらに何坪を配分するか」で決まります。合計だけ見て諦めないでください。
とはいえ、自分の土地と坪数だと実際いくらになるのかは、間取りを作ってみないと分かりません。わが家も間取りプランと資金計画を無料でもらうところから始めました。使ったのは「タウンライフ家づくり」です。
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完全分離にするなら、延床50坪が現実的な下限です。それ未満でも建てられますが、どちらかの世帯にかなり我慢してもらうことになります。
坪数ごとに、どんな間取りが入るのかを見ていきます。



参考までにむつぴよ家のスペックを載せておきます。
二世帯種類:完全分離型(上下分離)
延床面積:約236㎡(71坪)
親世帯:100㎡(30坪)
子世帯:125㎡(38坪)
玄関スペース(土間):約3坪
ちなみに、以下の例はイメージしやすいように親世帯と子世帯の広さを同程度としています。
30坪の完全分離はかなり厳しいです。1世帯あたり15坪(約50㎡)しかありません。
15坪だと、LDK・寝室・浴室・トイレ・玄関を詰め込んで手一杯です。子供部屋を取る余裕はほとんどありません。
現実的なのは、夫婦2人の親世帯を12坪程度に絞り、子世帯に18坪を回すといった配分です。3階建てにできる地域なら、縦に伸ばすほうが解決は早くなります。
40坪から、完全分離が現実的になります。1世帯20坪(約66㎡)です。
親世帯は20坪あればLDK・寝室・水回りが一通り入ります。子世帯側は、子供部屋を1つ取ると他がかなり狭くなるのが正直なところです。
40坪で完全分離にするなら、収納をどこまで削れるかが勝負になります。パントリーやファミリークローゼットは後回しになると考えてください。



40坪でも建てられますが、間取りの優先順位を先に決めておくのが大事ですよ!
| 間取り(目安) | 広さ |
|---|---|
| リビング・ダイニング | 15畳 |
| キッチン | 4畳 |
| 寝室 | 6畳 |
| 子供部屋 | 8畳 |
| 玄関 | 4畳 |
| 浴室 | 3畳 |
50坪前後の場合、一般的な間取りの一軒家に近い広さになります。
これにプラスして収納をどれくらい作るかを検討するようなイメージです。
50坪あると、1世帯25坪ずつ。どちらの世帯も「普通の一軒家」として成立する広さになります。
| 間取り(目安) | 広さ |
|---|---|
| リビング・ダイニング | 20畳 |
| キッチン | 5畳 |
| 寝室 | 7畳 |
| 子供部屋 | 9畳 |
| 玄関 | 5畳 |
| 浴室・トイレ | 3畳 |
60坪前後にした場合、各部屋についてある程度余裕のある間取りを取れます。
また下記のような設備を取り入れる余裕も生まれます。
・パントリー
・ファミリークローゼット
60坪だと1世帯30坪ずつ。わが家の親世帯とちょうど同じ広さで、夫婦2人なら十分な広さです。
| 間取り(目安) | 広さ |
|---|---|
| リビング・ダイニング | 25畳 |
| キッチン | 6畳 |
| 寝室 | 8畳 |
| 子供部屋 | 10畳 |
| 玄関 | 5畳 |
| 浴室 | 4畳 |
70坪程度の延床面積が取れる場合、かなりゆとりのある間取りとなり自由度が広がります。
各部屋は上記の広さに加えて下記のような設備も取り入れることができます。
・広いバルコニー
・ランドリールーム
ただしここまで広くするとその分建築費用も高くなるので、どこまでが必要な設備かよく検討して間取りは決めましょう。
70坪はわが家とほぼ同じ広さです。掃除の手間と固定資産税は確実に増えますが、次に書くとおり、住んでみると思ったほどの負担にはなりませんでした。
もう一度建てるとしても、わが家は71坪を選びます。4年住んで、要らなかったと感じる部屋は1つもありません。
広すぎたのではないかと聞かれることもありますが、実感としてはちょうど良かったというのが結論です。親世帯30坪・子世帯38坪という配分も、いまのところ不満はありません。
ただ、1つだけ心残りがあります。2階に自分の仕事スペース(書斎)を作れなかったことです。
いまは子供部屋を在宅勤務と副業の作業場所として使わせてもらっています。71坪あっても、間取りを決めるときに考えていなかったものは入りません。坪数の問題ではなく、優先順位の問題でした。



打ち合わせのときは「いまの暮らし」で部屋を決めがちです。5年後・10年後に増えそうな用途を1つでいいので足してみてください。
坪数が増えたことの負担も正直に書いておきます。掃除はロボット掃除機に任せているのでそこまで負担ではありません。固定資産税は増えましたが、許容できる範囲です。
とはいえ、全員が71坪を目指す必要はありません。土地や予算に余裕がないなら、60坪前後でも完全分離は十分に成立します。
おすすめするポイント
60坪だと1世帯30坪ずつ。わが家の親世帯と同じ広さが2つ取れる計算です。パントリーやファミリークローゼットまで入るので、生活のしやすさは大きくは落ちません。
わが家が71坪になったのは、子世帯に子供部屋を確保したかったからです。お子さんの人数と、将来必要になる部屋数。ここが60坪と70坪の分かれ目になります。



なお、階数や分け方でも必要な坪数は変わります。土地が狭い都市部なら3階建てにすると、同じ延床でも敷地は小さく済みます。
左右で分ける左右分離型は上下分離より足音の悩みが減りますが、屋根と基礎の面積が増えるぶん、同じ坪数でも割高になりやすいです。平屋で完全分離にする場合は、上下に積めないぶん敷地がかなり必要になります。
完全分離にして後悔したことも、別の記事で正直にまとめています。


完全分離で費用を抑えるなら、「2セットになる場所」から手をつけるのがいちばん効きます。設備が2つある家では、1つあたりの節約が単純に2倍になるからです。
打ち合わせで実際に効いたのは、次の4つでした。
| やること | 効く理由 |
|---|---|
| 水回りを上下・左右で揃える | キッチン・浴室・トイレの位置を世帯間で揃えると配管が短くなり、屋外給排水工事費が下がります |
| グレードは「2つある設備」から下げる | キッチンを1ランク下げると2世帯分の削減になります。1か所しかない部分より効果が大きくなります |
| 外構は優先順位をつける | わが家の外構・造園工事費は212万9,000円。後からでもできる部分は入居後に回せます |
| キャンペーンの時期を確認する | わが家の値引き394万円のうち、換気システムの35万円は6月中のキャンペーンによるものでした |



坪数を削るより先に、2つある設備のグレードを見直してください。同じ金額を削っても、効き目が2倍違います。
新築の注文住宅で使える国の補助金として、2026年8月1日時点で募集中なのが「みらいエコ住宅2026事業」です。国土交通省・経済産業省・環境省が連携する「住宅省エネ2026キャンペーン」の一部にあたります。
補助金と税制は年度ごとに内容が変わります。以下は2026年8月1日に公的機関の公式サイトで確認した内容です。申請前に必ず最新の公式情報をご確認ください。
| 住宅の性能 | 対象世帯 | 1戸あたり | 建替前住宅の除却あり |
|---|---|---|---|
| GX志向型住宅 | 全世帯 | 110万円(125万円) | 加算なし |
| 長期優良住宅 | 子育て世帯・若者夫婦世帯 | 75万円(80万円) | 95万円(100万円) |
| ZEH水準住宅 | 子育て世帯・若者夫婦世帯 | 35万円(40万円) | 55万円(60万円) |
金額は5〜8地域のもので、カッコ内は1〜4地域の額です。主な要件は、床面積50㎡以上240㎡以下・令和7年11月28日以降に基礎工事に着手していること・土砂災害特別警戒区域などに立地しないことです。
締切に注意してください。交付申請は予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日)ですが、ZEH水準住宅は予約が2026年8月17日、交付申請が2026年9月30日で締切です。予算の執行率は2026年8月1日0時時点でGX志向型45%、長期優良・ZEH水準20%と公表されています。
二世帯住宅では床面積の上限に注意してください。上限は240㎡(約72坪)で、完全分離型は延床が大きくなりやすい間取りです。わが家の71坪(約236㎡)はこの上限のすぐ内側でした。なお完全分離型を1住戸とみるか2住戸とみるかは公式資料に記載がありません。事務局や施工会社に必ず確認してください。
参考:みらいエコ住宅2026事業 公式サイト/国土交通省 住宅省エネキャンペーン(2026年8月1日確認)
税制では、住宅ローン減税の借入限度額が住宅の性能で変わります。令和8年入居分は次のとおりです(カッコ内は子育て世帯等)。
| 住宅の区分 | 借入限度額(新築) | 控除期間 |
|---|---|---|
| 長期優良住宅・低炭素住宅 | 4,500万円(5,000万円) | 13年 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円(4,500万円) | 13年 |
| 省エネ基準適合住宅 | 2,000万円(3,000万円) | 13年 |
| その他住宅 | 支援対象外 | — |
控除率は0.7%、所得要件は2,000万円です。ここで1つ落とし穴があります。「子育て世帯等」の定義が、補助金と減税で違います。補助金は18歳未満の子・39歳以下の夫婦、減税は19歳未満の子・40歳未満の夫婦です。
参考:国土交通省「令和8年度税制改正概要」(2026年8月1日確認)
二世帯住宅の記事でよく紹介されている「地域型住宅グリーン化事業」は、国土交通省の公式サイトに令和5年度予算をもって終了したと明記されています(2026年8月1日確認)。古い情報が残っている記事も多いのでご注意ください。
最後に、二世帯住宅ならではの税金です。完全分離型は「2戸」と判定される可能性があり、そうなると軽減の枠も2戸分になります。
「完全分離なら必ず2戸分の軽減が受けられる」わけではありません。判定は自治体や都道府県税事務所の運用によります。金額も要件も、この記事では断定できません。必ずお住まいの自治体か税理士にご確認ください。



登記の仕方は税金に長く影響します。契約前に一度、税理士さんに相談しておくと安心ですよ!
ここまで坪数ごとの目安をお伝えしてきましたが、自分の土地と希望の間取りでいくらになるかは、実際にプランを作ってもらわないと分かりません。
わが家も、そこから家づくりを始めました。私もタウンライフ家づくりで大手4社に一括で依頼しました。完全分離の二世帯住宅にしたいという条件を書いて送っています。
実際に届いたものを、そのまま書き出します。
| 届いたもの | わが家に届いた結果(4社に依頼) |
|---|---|
| カタログ | 依頼した4社すべてから届きました |
| 間取りプラン | 4社中3社から届きました |
| 土地情報 | 1社から届きました |
| 届くまでの日数 | いちばん遅い会社で5日でした |
| そのあとの連絡 | 電話が来たのは4社中1社だけ。残りの3社はメールでした |



4社分の間取りと資金計画が手元に並ぶと、坪単価の差が「金額の差」としてはっきり見えてきます。
タウンライフ家づくりは、間取りプラン・資金計画・土地情報の3つをまとめて無料で受け取れるサービスです。登録しているハウスメーカー・工務店は1,320社以上あります(2026年9月現在・自社調べ)。
二世帯住宅は坪数が大きいぶん、坪単価の差がそのまま総額の差になります。わが家は71坪だったので、坪単価が10万円違うだけで710万円の差です。だからこそ、複数社の資金計画を横に並べて比べることが、そのまま予算づくりになりました。
依頼するときは「完全分離型の二世帯住宅」「延床◯坪くらい」「親世帯は夫婦2人」まで書いておくと、返ってくるプランの精度が上がります。わが家もここを具体的に書きました。



間取りと資金計画が手元にあると、ハウスメーカーとの打ち合わせが一気に進みますよ。
延床50坪が現実的な下限で、余裕を持たせるなら60坪前後です。
40坪でも建てられますが、1世帯20坪ずつになるため収納や子供部屋を諦める場面が出てきます。わが家は71坪(親世帯30坪+子世帯38坪+土間3坪)で、4年住んでちょうど良かったと感じています。
わが家は延床71坪で建築工事費7,177万2,800円、坪単価101万円でした(2021年6月の契約当時・約5年前)。
相場としては完全同居型のおよそ1.6〜1.8倍以上が目安です。坪単価70万〜100万円のハウスメーカーなら、50坪で3,500万〜5,000万円、60坪で4,200万〜6,000万円が建物価格の目安になります。
坪数を絞れば可能ですが、大手ハウスメーカーの完全分離では難しい金額です。
坪単価70万円で計算すると、3,000万円は約42坪分です。1世帯21坪ずつになるので、収納と部屋数はかなり削ることになります。坪単価が50万円台のローコストメーカーであれば選択肢は広がります。
新築の完全分離型を1,500万円で建てるのは、率直に言って現実的ではありません。
坪単価50万円で計算しても30坪分にしかならず、1世帯15坪ずつになります。設備が2セット必要な完全分離では、この予算だと設備だけで大きな割合を占めてしまいます。
1,500万円前後で考えるなら、新築ではなく中古住宅を買って完全分離にリフォームする方向のほうが検討しやすくなります。
土地の購入費がまるごと不要になります。
わが家も建て替えだったため土地代は0円でした。ただし、建っている家を壊す場合は解体費がかかります。わが家の解体工事費は255万9,000円(アスベストなし)でした。
地盤改良費も土地によって変わります。わが家は基礎補強が不要で0円でしたが、ここは土地ごとに大きく差が出る部分です。
条件によって変わるため、金額も可否もここでは断定できません。
わが家の実感としては、71坪になったぶん固定資産税は増えましたが、許容できる範囲でした。
二世帯住宅の税金は、区分登記にするかどうか・自治体の運用・建物の要件などで扱いが変わります。必ずお住まいの自治体または税理士に確認してください。
わが家は新築なので、リフォーム・増築の実額は持っていません。
一般的には、水回りを1セット増やす工事が費用の中心になります。キッチン・浴室・洗面・トイレに加えて給湯器と配管が必要になるため、内装だけの改装とは金額の桁が変わります。
間取りと既存の配管位置で大きく変わるので、複数社に現地を見てもらってください。
二世帯住宅を完全分離にした費用と、必要な坪数を実額つきで解説しました。



わが家は延床71坪で建築工事費7,177万2,800円、諸費用まで含めた総計は7,285万2,800円でした(2021年6月の契約当時・約5年前)。坪単価は101万円です。
完全分離の費用は、坪単価×坪数でおおよその見当がつきます。そのうえで設備が2セット必要になるぶんが乗る、という順番で考えるとぶれません。
二世帯住宅にして良かったのは、両親に娘の成長を近くで感じてもらえることです。お裾分けし合うぐらいの距離感が心地よく、何かあったらお互いをすぐ頼れる距離なのも嬉しく思っています。



金額だけ見ると大きな数字ですが、そのぶん得られたものもあります。この記事が予算を組むときの材料になれば嬉しいです。
完全分離二世帯に住むお嫁さんの本音も記事にしています。





他にも二世帯住宅についてむつぴよ家の例を記事で紹介しているので、興味のある人は参考にしていただけると嬉しいです。




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